嗜好品である、たばこ、コーヒー、お酒と統合失調症の関係について

統合失調症とは

嗜好品(たばこ、酒、コーヒー)と統合失調症

たばこと統合失調症

統合失調症の患者さんの喫煙率は80~90%にも及ぶことが分かっています

統合失調症の患者さんがなぜ喫煙率が高いのか詳しく分かっていませんが、考えられている理由として、1.自己治療説、2.受容体への影響があげられます。

自己治療説

たばこニコチンには、1.不安を緩和、2.眠けを抑える効果、3.集中力を高める効果 の3つがあります。この3つのニコチン効果により、統合失調症の自己治療となっていると考えられています。また、統合失調症に特有の脳機能(音感識別)の障害が喫煙により一時的に改善したり、抗精神病薬の副作用で起こるパーキンソン症状が喫煙によって軽くなることが調査で明らかになっています。

受容体への影響

ニコチンは、脳の神経伝達物質の受容体に影響を及ぼすことがわかっています。具体的には、ドーパミンやセロトニン、アセチルコリン、ノルアドレナリンなどの放出を促すのです。脳にはまた、ニコチン受容体というものもあって、このような受容体とのかかわりが、統合失調症と関係していることも考えられています。

コーヒーと統合失調症

コーヒーを飲む人統合失調症の人は、カフェインの摂取量も非常に多いとされています。カフェインも、神経伝達物質の受容体に作用し、ドーパミンやセロトニン、ガンマアミノ酪酸、グルタミン酸、ノルアドレナリンなどの代謝に影響を及ぼすと考えられています。一方、カフェインの過剰摂取により神経が週敏になり、不眠、興奮、頻脈、筋肉の痙攣が起こり、それによって統合失調症の症状が悪化する事も分かっています。また、コーヒーや紅茶は、抗精神病薬の吸収を妨げることがわかっています。症状の悪化は、そのためでもあると考えられます。

お酒と統合失調症

飲み会統合失調症の人が、お酒を飲むのは、ふつうの人の場合と同じく「いい気分になる」からです。また、不安が減ったり、憂うつな気持ちが軽くなって、気分が高揚するため、これが自己治療の効果になる人もいます。しかしながら、うつ症状や緊張感を軽くするために「お酒なしではいられなくなり」、依存症になる場合があります。さらに人によっては、暴力行為がみられたり、飲酒によって症状が悪化することもあります。そのため多くの医師が、お酒については、タバコやコーヒーの場合と適って、統合失調症の人は飲むべきでは無いと考えています。しかしながら、暴力行為がなく、症状の悪化のない人だったら、1日の量を決めてお酒を楽しむことは悪いことではないと考える医師もいます。

スポンサードリンク