向精神薬の使用量と期間につては、統合失調症の患者さん個々に異なります

統合失調症とは

向精神薬の使用量と期間について

向精神薬(Psychoactive drug)とは、広義には、中枢神経系に作用し、生物の精神活動に何らかの影響を与える薬物の総称です

薬薬の処方は、医師が自分の経験に照らし合わせ、患者さんの状態をみながら、試行錯誤をしながら見つけていくしかありません。そのため、薬の処方は医師により異なります。
統合失調症の薬物療法は、抗精神病薬を中心に行われます。しかしながら、どの向精神病薬を、どのくらいの量、処方するのか厳格には決まっていません。似た症状の患者さんに効いた向精神病薬が、別の患者さんに効くとは限らず、服用量にしても、再発や副作用の問題も考えながら決める必要があります。

薬への反応について

向精神病薬の選び方で大切な事は、統合失調症の作用と上手く適合して効果が現れるかということです。薬選びの基準は曖昧ですが、基本となる考え方は下記の通りです。

良い反応があった向精神病薬は、今後将来に渡り効果をあらわすことが期待できます。
遺伝的な要素が統合失調症にはあるため、家族のうちの1人が統合失調症にかかり、ある薬によく反応した場合には、家族の別のメンバーが病気になったときも、同じ薬が効くと期待できます。
薬を最初に投与したとき、患者さんに適合せず不快感を示した薬は、将来もその患者さんへの効果は期待できません。
向精神病薬の投与量についても、個々により効果が異なるためばらつきがあります。これは、神経伝達物質の体内での処理能力、遺伝的な体質との関係などが考えられます。「薬の適量」だけでなく、個々の「患者さんにとっての適量」も考える必要があります。
向精神病薬には、それぞれの薬ごとに治療の適量範囲があります。それより少ない量では、少ないだけ、再発が起こる危険性が高くなります。また、適量範囲を超える薬を服用すれば、治療効果が下がるばかりか、強い副作用があらわれます。
意識的に、薬の用量を少なくする「低用量戦略」という治療法があります。再発を起こす危険性がありますが、人によっては、副作用が少なくなり、従来の性格が表に出てきて、活発になる可能性もあります。
向精神病薬の効果が現れるまでの時間は患者さんにより異なります。米国のある病院の調査によると、投与を始めてから、最良の改善をみせるまでの平均期間は35週でした。このうち、半数の患者さんは11週で改善しているので、残りの半数は、かなり長い期間がかかっていると考えられます。
8.
服用期間は再発を繰り返す人ほど長くなります。患者さんは、年齢をかさねていくに従って薬の量を減らせますし、最終的にはやめることができます。

特に急性期には抗精神病薬による治療が有効です

統合失調症の急性期には、抗精神病薬の治療が有効だと考えています。早期発見、早期治療は、統合失調症の場合、病気の悪化を防ぎますから、もっとも有効な”予防法”です。
急性期にあらわれるのは、幻聴や妄想、興奮などの陽性症状が多く、このような症状には抗精神病薬が最も効果があらわれます。症状が出た段階で、なるべく早く抗精神病薬の治療を確実に行うと、それだけ回復する可能性も大きくなります。

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