統合失調症治療薬の副作用について。統合失調症の薬物療法で処方される抗精神病薬の副作用について理解しておきましょう

統合失調症とは

統合失調症治療薬の副作用について

医師は、患者さんの反応をみて、いま処方している薬が、効果的かどうか判断します。そうして、副作用が起こるなど、患者さんに薬が合っていない場合に、薬の種類をかえたり、量を調節したり、副作用を抑える補助薬を使って、統合失調症がよい方向に向かうように配慮します。

診察統合失調症の治療時に、抗精神病薬の服用を勝手に中止したりしてしまうと、回復したはずの統合失調症の症状が再発してしまいます。当然、再発を繰り返していけば、統合失調症の症状はさらに悪化してしまいかねません。一方、薬を飲んでいれば、再発をしたケースでも、薬をちゃんと飲んでいない方とくらべ、かなり軽い症状ですみます。統合失調症治療時に、必ず覚えていてほしい大切な事は、副作用や処方量や処方時間などの情報は、治療法を決めるときの大切な情報であるため、医師に相談を必ず行う必要があります。間違っても、勝手に薬の服用を中止したり、種類や量を変えたりしてはいけません。

抗精神病薬の副作用一覧

口の渇き(自律神経症状)
便秘(自律神経症状)
目がかすむ
体重の増加
起立性低血圧(自律神経症状)
鎮静作用、眠くなるなど
過鎮静、体がだるく、動きが鈍くなり、元気がなくなる
パーキンソン症状(錐体外路症状)、手や指先がふるえる、仮面のような表情になる
アカシジア(錐体外路症状)、おちつかず、そわそわしたり、足を無意識に動かす
10
急性ジストニア(錐体外路症状)、体の一部、特に顔や首などの筋肉が硬直したり、つっぱったりする
11
遅発性ジスキネジア、舌や唇がふるえる、足を踏みならす、体全体が痙攣する

※抗精神病薬を服用時に、このような副作用がすべて現れるわけではなく、副作用の出方は人によって様々で、抗精神病薬の種類によっても変わります

薬の効果と副作用について

副作用の多くは、薬を飲み始めたころ強くあらわれる特徴があります。また、抗精神病薬を服用しても、すぐに効果が現れる訳ではなく、薬の効果が現れるまでには、数カ月はかかります。

自律神経の副作用(口の渇き、便秘など)

自律神経系の副作用は、薬に慣れると消えていくものが多いのが特徴です

抗精神病薬を脳内の特定の部分のみに巡らせる事はできません。服用された抗精神病薬は、体全体に作用してしまいます。そのため、自律神経にも影響が現れます。自律神経が影響を受けるわけですから、自律神経が調節している臓器にも影響が及んでしまいます。口の渇きや便秘などは、抗精神病薬を飲み始めると、多くの人に出てくる副作用です。

口の渇き

口の渇きはハロペリドールやフルフエナジンのような強い薬で起こりやすい副作用です

口の渇きは、薬を長期間飲んでいるうちに、改善されていきますが、気にな場合には、ガムを噛むなどの工夫をすると良いでしょう。

便秘も自律神経の乱れによる副作用になります。抗精神病薬によって、腸の動きが鈍くなり、便が腸の中にとどまりやすくなるのです。特に、鎮静作用のある薬で起こりがちです。

立ちくらみ

鎮静するように作用する薬は、血庄を下げる働きもあるので、起立性低血圧になることがあります。

眠気やだるさなど鎮静作用による副作用について

クロルプロマジンやレポメプロマジン、チオリダジンなどの抗精神病薬は、過敏になりすぎた神経の緊張を沈める鎮静作用が強いため、副作用として、眠くなったり、体がだるくなったり、ボーッとしたりします。

体重増加の副作用について

抗精神病薬の副作用で、体重増加は比較的よくみられる副作用です。特に【オランザピン】などは、ほかの抗精神病薬と比べ体重増加をもたらす可能性が高いとされています。体重がふえて問題になるのは、血糖値が高くなることです、そのため血糖値を定期的にチェックして経過を見守っていく必要があります。

月経異常や乳汁がでたりするホルモン系の副作用について

抗精神病薬を飲んでいると、ホルモン系の副作用が起こることがあります

月経異常について

杭精神病薬を飲んでいると月経が止まることがあります。薬の量が増えると多くみられる副作用です。最近はホルモン系の副作用が少ない薬も出ています。医師に伝えて、薬の量を減らす、薬を変えるなどの対処ができるかどうか相談しましょう。

乳汁分泌について

乳汁分泌は、プロラクチンというホルモンがふえるために起こる副作用です。

遅発性ジスキネジア

遅発性ジスキネジアとは、舌や口の不随意運動をいいます

遅発性ジスキネジアは、薬の総服用量と密接な関係がある副作用になります。遅発性ジスキネジア患者さんの約60%くらいは、舌や口唇がふるえたり、足を踏みならす程度の軽い症状ですみます。しかし重くなると、腰から上の上半身が曲がったり、腰を突き出すような姿勢になったり、体全体が曲がったりすることもあります。残念なことに、遅発性ジスキネジアは一度起こってしまうと、なかなか改善せず、治療法も見つかっていません。

悪性症候群

悪性症候群とは、突然40度以上の高熱を出して、筋肉が硬直し、意識障害を起こして昏睡状態に陥り、汗をかき、頻脈もみられる、といったきわめて危険な状態です。早急に医師に連絡し、病院に行く必要があります。

錐体外路症状(スイテイガイロショウジョウ)

抗精神病薬の服用には体のさまざまな動きがおかしくなる錐体外路症状(パーキンソン症状・アカシジア・急性ジスト二ア)があります。